新しく絵を描きました
「ひまわり畑とまいご」
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ぼくには、ママがいるおうちとは別に
ぼくとぼくのお友達のステフだけが知ってるおうちがある。
"ひみつきち"ってみんなは言うみたい。
そのおうちは、ひまわり畑の中にある。
カレンダーでは夏はもう終わりですよって、ぼくに言っているみたい。
明日、めくったらもう木の葉の絵が描いてあるんだもん。
ぼくはスイカの絵のさいごの日、
夏のあいだはいそがしくて行けなかった"ひみつきち"に行こうと、ひまわり畑にもぐりこむ。
クシャ
ざっそうを踏みしめて
ポキ ポキ
たまに、小さな枝が折れる音
この一番大きなひまわりは"ちょうろう"って名前。
ぼくが付けたんだ。
"ちょうろう"の後ろすがたを見ながら右に曲がって
大きく一歩
二歩
三歩
するとぼくのもうひとつのおうちがある。
ある。
あったんだ。
この前まで、
夏の始まりまで、あったのに…
そこに、ぼくのおうちはなくなっていた。
あちこちかけまわって、ひまわり畑をさがすうち
ぼくはまいごになってしまった。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
というお話のワンシーン。
というかこれは、絵を描きながらこんな感じだろうな。みたいになったので、多分そんな感じなんだと思います。
でも重要なのはこの先のお話で、"ぼく"は、この秘密基地をずっとずっと、
大人になっても探しているんです。
必死になって探すんではなくて、
ふとした瞬間、「ここにないのかな」っていう風に。
そのうちに大人になってしまった。という感覚です。
秘密基地は見つからないまま大人になってしまう"ぼく"は、ある時ふと
秘密基地はずっと心を離れず、"ぼく"の中にあったことに気づくんです。
空を見上げる時、
ひまわりを見た瞬間、
一人暮らしのアパートの扉を開けるとき
いつも瞼の裏を横切るあの景色。
秘密基地の上に乗って、風を感じて、青空を眺めたあの日々。
匂いも、温度も、ワクワクと憂鬱が混じったあの胸の高鳴りも鮮明に蘇るのでした。
それは失くしたからこそ、"ぼく"の中に生まれたもの。
探し物の旅はこれからも続くのでしょう。
少し寂しいけれど、そんな時こそ彼はあの景色を思い出すのでしょう。
これが全部のお話です。
この秘密基地がどんな形をしているのかは敢えて伝えないでおきます。
その内描けたらいいなあ。
わたしの長話の付き合っていただきましてどうもありがとうございました。
よかったらまた更新した際は見ていただけたら嬉しいです。
Kio





